2021年は仮想通貨界でも機関投資家の活動が目立った1年になりました。
彼らはいわゆる大きなお金を動かす大口。
相場に大きな影響を与えます。
そこで、本日は機関投資家について知っておきたい事を記事にします。
本日のまとめ
近年の仮想通貨の異常な高騰、暴落は機関投資家や大口によって引き起こされていると思われる。
よって、急騰銘柄は規模の大きな仮想通貨でも大暴落を引き起こす可能性は常に頭の中に入れておくと良い。
僕は、急騰銘柄はビットコインのような大型銘柄でも手を出すべきではないという考えがある。
それは機関投資家がどんな手を使ってでも利益を出す職業であるからである。
特に仮想通貨は法整備が緩く、甘い。
彼らの動向も追いつつ、くれぐれも油断のなきよう気を引き締めていきたい。
機関投資家が仮想通貨の世界に参入してきた理由
株価が上がれば、仮想通貨も上がり、逆に株価が下がればビットコインも下がる。
このように、現在、株式市場と仮想通貨の相関関係が高まってきています。
BTCとS&P 500の3カ月相関係数の推移
出典:CoinMetrics
2022年、その相関関係はついに過去最高となりました。
相関関係が高まるのは、機関投資家が参入してきている証拠。
暗号資産暴落と機関投資家との関係ーコインディスクジャパンなどの各所で指摘されています。
機関投資家参入の主な理由は、以下の3つ。
特に1つ目と3つ目は大きい。
・市場規模と流動性の増加
⇒ 現在の仮想通貨市場規模は170兆円。規模や流動勢が大きくなり、資金が投じやすくなった。
・価格変動の高さ
⇒ 特にトレードは、ボラリティが高い方が好まれる傾向がある
・認知や信頼度の増加
仮想通貨の保有者増加やエルサルバドルのビットコイン国家通貨採用、仮想通貨取引所のナスダック上場など
機関投資家の参入のリスク
機関投資家参入のリスクは何といっても「大暴落」です。
大きな金が動くので売られたら落ち方も酷く、当然と言ったら当然です。
2021年の仮想通貨バブル時、一部では「もうビットコインは30%も下落しない。」と言われていました。
しかし、実際は、どうでしょう?
2022年だけでもビットコインは6割近く下落しました。
時価総額100兆円クラスの規模でもこれだけ落ちます。
今後、ビットコインや仮想通貨市場が規模をあげることで、もっと大きな力のある機関投資家達が参入してきます。
今後、僕は、より酷いボラリティが起こると予想しています。
そもそも機関投資家の仕事は何でしょうか?
「お金を顧客から預かってそれを増やす。」
つまり、お金を増やすのが彼らの仕事です。
稼げなければ、顧客が離れていきます。
だからこそ、どんな手でも使って増やそうとしてきます。
「JPモルガンCEOダイモン氏「あの発言を悔やんでいる」【フィスコ・ビットコインニュース】」などでわかるように、かつてJPモルガンのダイモンはBTCを痛烈に批判しながらも裏で大量のビットコインを購入して訴えられたことがあります。
実際、モルガンの購入した時期がほぼ底で、その後、ビットコインは大きく上昇しました。
JPモルガンのダイモン氏は、ビットコインの信者達からも「嘘つき」「詐欺師」などの痛烈な攻撃を受けました。
しかし、このダイモン氏は、もっとも誠実なCEOとも言われています。
なぜでしょうか?
それは彼が自分がどれだけ悪く言われようが顧客の利益を最優先で確保するからです。
JPモルガンの顧客にとってはダイモンは最も信頼のなる誠実な人物なのです。
機関投資家にとって最も信頼されることは、顧客の利益を確保することです。
利益が確保できなければ、顧客も離れ、クビになります。
そのためには、違法でない限りは、ダイモンのような人物は何でもしてきます。
ダイモン氏にとっては、それが正義なのです。
現在は、法整備が甘く、「仮想通貨の市場操作は違法ではない」ケースが多いです。
つまり、株式市場より厳しいルールではないため、彼らのような機関投資家達はあらゆる手段を使って利益をあげてこようとしてくるでしょう。
例えば、FXで価格を大きく動かして証拠金不十分の個人投資家を損切りさせたり、「まともな仮想通貨でも上手くいかないローンチパッドの特徴」で書いたCANのような事も今後も起こるでしょう。
機関投資家参入の利点
彼らが市場に参入してくることで良い点もあります。
それは、大量の資金が入ることから値上がりやすい点です。
例えば、大口の買い占めができるようなローンチは危険です。
しかし、大口が参入しずらいようなローンチは良いです。
かつて、バイナンスのローンチのStepnのGMTはユーザー1人当たり11,336ドルまでの購入制限がありました。
購入制限があるからこそ、誰もが大口なれず一気に売り抜けられることがないのです。
1万ドル強という低い購入制限があることで機関投機(投資)家のような大口は参加しません。
このような制限のあるローンチの場合、彼らが参入するのは上場後です。
彼らは制限のなくなった上場後に参加し、価格を押し上げてくれるのです。
バイナンスは流動性が高いために機関投資家のような大口がいます。しかし、彼らはローンチの購入制限が低く参加しません。彼らが参加するのは購入制限のない上場後。だから、バイナンスのローンチ銘柄上場後に大きく伸びたのでしょうね。
「投資利益率最強のバイナンスローンチパッドの仮想通貨31種まとめ」でも書いたようにバイナンスのローンチは大きく伸びました。
流動性やTVLなどが高い規模の大きな取引所やプラットフォームの購入制限のあるローンチ等はねらい目です。
特に時価総額が低い場合、上場後に彼ら大口達が大きく押し上げてくれる可能性があります。
トレードにも普通に参入してくる可能性があります。
資金が大きい機関投資家はBTCとETHなどのアルトコインしか参入してこないようですが、最近は、上位アルトコインにも資金を入れる大口投資家が増えています。
何といっても既存の株より伸びる時は伸びますからねw
後は、彼ら大口が仕込む規模がやや小さい段階の銘柄に投じるのが良いと思います。
個人的には、「優秀な忙しい社会人や学生が選ぶ大きな上昇が見込めるアルト銘柄」で書いた100~300億円クラスの銘柄が良いかと思います。
1000億クラスであれば超大口の機関投資家は参加してきませんが、そこそこのクラスなら入ってくる可能性があると思います。
最後に
機関投資家に大きく価格が引き上げられる一方で、逆に下落リスクも大きくなるボラリティは考慮に入れておいてください。
ビットコインはわかりませんが、アルトコインはまだまだ規模が小さく、今後も大きく上昇すれば当然大きく下落していくでしょう。
機関投資家は「お金を稼ぐのが仕事」です。
プロであり、稼げなければクビになります。
また、仮想通貨は株式以上に法整備が甘いです。
ですから、今後も、まともな通貨でも必要以上にパンプ(大きく上昇)してしまい、必ず最高値を更新するわけでもなく、数年間停滞という可能性もあるでしょう。
ただ、機関投資家の参入で大きな資金が入れば、時価総額が高めの通貨でも必要以上に上がることもあります。
そして、私たちはその恩恵に預かることもできるでしょう。
彼らの参加は、決して悪いことではありません。
動向も見ながら、うまくお付き合いしていければな、と感じています。
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