仮想通貨のローンチパッドは誰でも参加でき、バイナンスをはじめとする取引所やDefiなどで行われており、近年、大きな利益を得られやすい傾向があります。
しかし、こんなアルトコインのローンチパッドは危険であり、仮にまともな通貨であっても上手くいかない可能性が高いので記事にしようと思います。
本日のまとめ
仮にまともな通貨で割安に感じてもルールが甘いとスグに売り込まれる可能性があります。
特に新しいプラットフォームの初期は、経験の浅さから起こりがち。
良く見ていく必要があります。
ローンチパッドについて
ローンチパッドとは、新規上場するプロジェクトのトークンが安く買える取引所やDefiなどで開催されるトークンセールのことです。
「投資利益率最強のバイナンスローンチパッドの仮想通貨31種まとめ」で書いたようにバブル期には大きな利益を出してくれます。
StepnのGMT、アクシーインフィニティのAXS、ザ・サンドボックスのSANDなども、もともとはバイナンスのローンチパッドの銘柄です。
初期のアクシーのチャート(左)とその後(右)
※アクシー
初日約16倍
セール1AXS=0.1ドル、22%販売、時価総額9600万ドル※stepn
初値約16倍
セール1GMT=0.01ドル、7%販売、時価総額6720万ドル初期からバイナンス上場、ゲーム、ガバナンストークンなどの共通点
元本以外は全部保管 https://t.co/kb4cfxUfdn pic.twitter.com/wM6cWy36VT
— かにたま@仮想通貨で海外移住FIRE (@kanitama7777777) March 9, 2022
話題のStepnのGMTは、バイナンスのセールでもともと0.01ドルで販売されていました。
「短期でFIREできた伸びる割安なアルトコインの具体的な選び方」で実際にセール発売前から強気で全振りしましたが、上手くいって良かったです。
普通に100倍を超えたので「アルトコインで短期100倍以上の仮想通貨銘柄を探す際の意識」の胡散臭い記事も少しは信頼されたと思います。
このように有望な仮想通貨が初期の割安価格で購入できる点がローンチパッドの魅力です。
上手くいかないローンチパッドの特徴
上手くいかない可能性があるローンチパッドの特徴を記載します。
※もちろん、上手くいく可能性もありますが、失敗する確率を下げるために書いています。
セール価格で差がありすぎる場合
「仮想通貨で今後伸びにくいアルトコインの特徴~価格編~」で書いたようにローンチ前の初期投資家達のシードセール等でもっと安く売られていた場合は、暴落リスクがあります。
セール割れするものがありますが、大抵はこれが原因です。
中には公表していない悪質なローンチもあります。
あなたの所持通貨で、もし、初期価格を調べてもわからない場合は売りを考えた方が良いでしょう。
わからない、不透明で隠しているような通貨に投資する理由はありません。
僕は、セールで差をつける通貨は、買っても半分以上は売ります。
お得感を出させて購入させようとする魂胆が好きではないです。
※あくまでも個人的な趣向です
買い制限がない
初期のローンチパッドは時価総額が低いために狡猾な大口投機家が参加した際は、買い占められて問題を起こす可能性があります。
Venus users are #SAFU and the @VenusProtocol update has been published on events that occurred on Thursday. Please read below: https://t.co/7BQYV1Te1B
— Venus Protocol (@VenusProtocol) January 14, 2021
Venusで上場したSwipe(SXP)のCAN(Cannon Protocol)が典型でしょう。
なんとこの銘柄、規模が小さいゆえに機関投資家が45%を買い占めてしまいましたw
その後、フラッシュローン(※)が起こり、最終的にはCANは上場廃止。
(※)DeFiの特徴的な仕組みで1つのトランザクション内でローンを借り入れて返済するのであれば無担保・無利子で借り入れができる。悪用して攻撃することも可能です。詳しくは、「フラッシュローン 攻撃」などでネットでググって調べてみて下さい。
その後、Swipeは、その機関投資家とビジネス的な契約をうち切ったと発表していますが、なぜ1人の機関投資家に45%も売却したのか疑問に思う所。
何かしらの理由があると思いますが、甘い見通しだったと思います。
このように大口の買い占めができるようなローンチは危険です。
機関投資家はフラッシュローンをしても顧客に対して利益をあげる必要があり、CANで起きたことは法的な違法行為にはなりません。
バイナンスのローンチの強い点の1つとして、大口が買い占めることが出来ない点があります。
例えば、StepnのGMTはユーザー1人当たり11,336ドルまでの購入制限がありました。
購入制限があるからこそ、ユダのような大口投機家が一気に売り抜けることがないのです。
1万ドル強という低い購入制限があることで機関投機(投資)家のような大口は参加しません。
彼らにとって1万ドルは1回の飲み会程度のはした金。
その何百、何千、何万倍もの資金を扱う彼らにとっては数倍でも大した利益にもならないからです。
よって、彼らは制限のなくなった上場後に参加し、価格を押し上げてくれるのです。
資金のある人にとって「大量に買えないのはショボくない?」と思うかもしれませんが、GMTは11,336ドル=約150万円分、一時期400倍になり6億円の価値になりました。
現在の価格でも1.5億円ほどです。
これを個人レベルでショボいというならローンチに参加する必要はないでしょう。
バイビットのローンチも1人あたりの制限があります。
だからこそ、大口に売り抜けられず成功確率が高まるのです。
制限があっても1人当たりのハードキャップ(購入制限数)が高いものは警戒してください。
高い確率でガラります。
有名人の起用
有名人が起用されている新規コインのローンチに投資する際には、良く調べて下さい。
過去、ICOなどでも詐欺コインには芸能人や仮想通貨の著名人がよく起用されます。
元5階級世界王者のフロイド・メイウェザーや、日本ではガクトさんを起用したコイン等が詐欺コインでしたね。
彼らは有名であるがゆえに叩かれていますが、仕事として受けて利用されただけで彼らが悪いわけではありません。
そもそもとして、なぜ有名人が起用されるのでしょうか?
有名人を起用するとしてもお金がかかるのは誰でもわかること。
特にメイウェザー選手はお金がかかることはスポーツ好きなら誰でもわかることです。
ちなみに彼の詐欺コインの宣伝の報酬は10万ドルだったそうです。
答えは簡単。
「余裕で回収できるから」です。
実際、メイウェザーを使ったCentra Tech(セントラテック)というスタートアップによるCTRcoinのICOで3,200万ドルを集めています。
メイウェザー選手への報酬の10万ドルは大したことがないのです。
詐欺師は彼らの宣伝効果をわかっています。
市場の参加者を増やして値を吊り上げ売り抜けるわけです。
個人的な詐欺コインの運営(人)の見分け方として、仮想通貨の発信よりも私生活の切り売りをSNSで披露する傾向があります。
Twitterでもインスタのようにリア充ぽい所を良く見せてきます。
その頻度が多い場合は、かなり危ないです。
特に豪華さは「権威」という心理学のテクニックで魅了され騙しやすいカモを寄せつけるわけです。
後は可能であれば運営の過去の経歴を良く調べて下さい。
運営に問題がなくても詐欺師との関係がある場合はやめた方がよいです。
火のない所に煙は立ちません。
最後に
本来、なぜローンチを行うのかを考えると、プロジェクトの成功のためにお金がないので資金調達を投資家達から行うためです。
ですから、本来であれば投資家がすぐに稼げるものではなく、そのプロジェクトが年月をかけて成功してから大きく恩恵を受けるはずなのです。
しかし、現在の仮想通貨のローンチは、購入制限があり、割安で規模が小さいプロジェクトに大口投資(投機)家達が上場後に参入して購入してくれます。
だからこそ、すぐに何倍、何百倍と上昇し、過大評価額になると感じています。
恐らく、ローンチを行う意味が理解できないと「なんで上場後に暴落しているの?」「運営が売ってるのはおかしい」などと言い出すのではないでしょうか?
開発や運営のためにある程度はトークンを売られるのは当たり前です。
ただ上場後に参入した大口投資家達の購入の需要が売却を上回っているため、異常なほど上がるトークンもあるのです。
現状の仮想通貨のローンチは異常です。
本来であれば、ローンチ後の価格の下落=失敗、価格の上昇=成功ではないのです。
今の状況が一生続くとは思えませんが、なぜローンチを行っているのか?
あなた自身も、よく考えてみて下さい。
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